かき餅、あられ、せんべいの歴史は大変古く、一千数百年前と言われています。
主食の残飯を煎り、干して、焼いたのが始まりで、当初は「塩せんべい」と言われ、塩味でした。江戸時代に入り、関東で醤油作りが盛んになるにつれ、塩せんべいも醤油味となりましたが、そのまま塩せんべいと呼ばれていました。せんべいは一般的によく「草加せんべい」と言われていますが、江戸時代に宿場町として栄えた草加の茶店で「おせんさん」が売れ残った団子をつぶし、干して焼いたものが、大変人気となり「せんべい」となったとの説があり、界隈にせんべい屋が多かった為、自然と草加せんべいと言われるようになりました。今では丸く、大きめな煎餅を草加せんべいと呼んでいます。
かき餅、あられ、せんべいの違いは原料の米の違いで、かき餅、あられはもち米が原料で、関西が発祥と言われています。「かき餅」の語源は正月の鏡開きに鏡餅を刀で切ることを嫌い、欠き割った事から「欠もち」、かき餅と言われるようになり、「あられ」は餅を砕いて炒る音が天候のあられに似ている事が語源となったようです。一般的に大きめのものを「かき餅」、小粒のものを「あられ」と呼んでいます。
せんべいは関東が発祥で、うるち米が原料です。かき餅、あられはもち米を洗米後そのまま蒸して搗き、乾燥させてから焼いたものですが、せんべいはうるち米を一度臼で挽いて作ったしん粉を使用し、その後はかき餅、あられと同じ作り方です。